更年期とは、女性が閉経を迎える前後の約10年間を指します。一般的には45歳から55歳頃がこの期間にあたります。この時期、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少します。その結果、心身にさまざまな不調が現れることがありますが、これは病気ではなく、個人差が大きいのが特徴です。
また、近年男性でもホルモンの低下やバランスの乱れが原因で、女性の更年期障害と同じような症状が出現することがあり、男性更年期障害と呼ばれています。
更年期障害による泌尿器症状
更年期障害による泌尿器症状

更年期とは、女性が閉経を迎える前後の約10年間を指します。一般的には45歳から55歳頃がこの期間にあたります。この時期、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少します。その結果、心身にさまざまな不調が現れることがありますが、これは病気ではなく、個人差が大きいのが特徴です。
また、近年男性でもホルモンの低下やバランスの乱れが原因で、女性の更年期障害と同じような症状が出現することがあり、男性更年期障害と呼ばれています。
エストロゲンは、尿道や膀胱の粘膜を健康に保つ役割も果たしています。更年期に入り、エストロゲンの分泌量が減少すると、これらの組織が萎縮し、様々なトラブルが起こりやすくなります。
エストロゲンの減少により、尿道や膀胱の筋肉が緩み、尿道を締める力が弱まるため、尿漏れが起こりやすくなります。
特に、咳やくしゃみ、運動など、お腹に力が入った時に尿漏れが起こる腹圧性尿失禁が多く見られます。また、急に尿意を感じて我慢できずに漏らしてしまう切迫性尿失禁も起こりやすくなります。
膀胱の筋肉が過敏になることで、尿意を感じる回数が増えたり、排尿後も残尿感が残ることがあります。
夜間に何度もトイレに起きる夜間頻尿は、睡眠不足の原因となりQOLを著しく低くださせます。
排尿時の痛み、残尿感、頻尿、下腹部痛などが主な症状です。
エストロゲンの減少により、尿道の粘膜が薄く弱くなるため、細菌に感染しやすくなります。
膀胱炎や尿道炎などの尿路感染症を繰り返すことがあります。
エストロゲンの減少により、膣や尿道の粘膜が萎縮し、乾燥や炎症を起こしやすくなります。
その影響で、尿道口付近にも炎症がおき排尿時痛を引き起こすことがあります。
骨盤底筋群が緩むことで、膀胱や子宮などの骨盤臓器が下垂し、尿失禁や排尿障害を引き起こすことがあります。
これらの症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、精神的なストレスにもつながることがあります。そのため、症状が気になる場合は、早めに婦人科や泌尿器科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
男性ホルモンであるテストステロンの分泌が低下したり、バランスが崩れたりすることで、「なんとなく不調」「突然のほてりや発汗」などの、女性の更年期障害に特有とされていた症状が出ることがあります。男性の場合には正式には更年期障害とは言わず、加齢男性性腺機能低下症候群(Late Onset Hypogonadism; LOH症候群)と呼ばれます。
テストステロン分泌は40代以降、加齢とともに緩やかに減少していきます。減少の速さや度合い、時期は個人差が大きく、男性の場合は更年期障害が40歳代以降どの年代でも起こる可能性があります。
男性更年期(LOH症候群)の症状を評価する際には、「Aging Males’ Symptoms(AMS)スコア」がよく用いられています。これは、精神面・身体面・性機能の3つの領域にわたる17項目について、5段階で自己評価する質問票で、加齢に伴う男性の不調を総合的に把握する指標です。
男性更年期(LOH症候群)の診断では、日本のガイドラインで総テストステロン250ng/dL、遊離テストステロン7.5pg/mLが参考値として示されています。しかし、テストステロン値は個人差が非常に大きく、これらの数値だけで男性更年期(LOH症候群)かどうかを一律に判断する明確な基準はありません。そのため、血中テストステロン値の測定結果に加えて、実際に現れている症状を総合的に評価することが不可欠とされています。
低下しているテストステロンを補充する治療となります。テストステロン製剤の筋肉注射が唯一保険適応となっている治療法です。年齢や症状に合わせて容量を調節し、2-4週おきに投与を行います。筋力の向上、骨の健康、代謝の改善、うつ症状の軽減、性機能の向上、そして全体的な生活の質(QOL)の改善など、幅広い効果が期待できます。
テストステロン補充療法の副作用には、多血症、心血管疾患、睡眠時無呼吸症候群、にきび、乳房痛、肝障害、不妊などがあります。また、もし前立腺がんに罹患していると病気の進行が早くなってしまうため、治療前に前立腺がんでないか確認してから治療を開始する必要があります。
TOP